2019.03.21-03.31​

​y gion

TWO

目の前に女性が横たわる。肌を露出している。

なるほど、”露出”というのならば、元は衣服を着ていたということになる。

 

では、彼女に衣服を着せたのは誰なのか?

 

神か?

あなたか?

 

彼女が着ていたのは衣服ではなく、人間社会だ。

 

社会的規範(Social norms)は私たちの上に常に横たわり、

目や耳や口を気づかれない内にゆっくりと塞ぐ。

それらは本当は、時代のほのかな蜃気楼に過ぎないというのに。

 

この社会では性をタブー視しつつも離れられない病的な空気がある。

女体盛りはその屈折した空気を、

歪んだ形で表象したファンタジーだったのではないだろうか?

私たちはあえてそのタブーに正面から向き合い、

女体盛りを再提案してみることにした。

人々が口にすることを憚るような滑稽な人間の欲望をあぶり出し、

バラバラにして再パッケージすることで、

認識や価値観の境界線を見つめてみたいと思う。

 

社会という強固なフィクションの中で、

境界線上に位置するものはいつも曖昧で魅力的だ。

その存在は意識に揺らぎをもたらし、私たち自身の脆さを映し出す。

 

私はその揺らぎを常に感じていたい。

どうせ全てがフィクションならば、曖昧で強く美しいファンタジーを見ていたい。

それが私にとって唯一の確かな原動力だ。

 

NYOTAIMORI TOKYO Director

Myu